【株式会社 山清(やませい)】 タイパ・コスパの時代だからこそ 手間と愛情で『こしらえた』優しい味をお届け

【株式会社 山清(やませい)】 タイパ・コスパの時代だからこそ 手間と愛情で『こしらえた』優しい味をお届け

阿讃山脈に育まれた豊かにあふれる伏流水と澄んだ空気に包まれた穏やかな地。創業から続くこだわりの製法で数多くの商品を生み出す、株式会社 山清やませいに今回お伺いしました。

場所は、香川県綾歌郡綾川町。高松市中心部から南西へ車で約40分程のところにあります。国道32号線を進み、途中南へ折れてしばらく走ると、見えてきました、「鬼からし」や「金時あん」でおなじみの山清の電柱広告。会社近辺の数本にしか掛かっていないので、それが目印となり、迷う事なく辿り着くことができました。




「お客様に最も愛される最良の商品を提供すること」創業当時から掲げるものづくり

創立1938年(昭和13年)。

創業者の山下清三郎氏はそれまで勤めていた香辛料会社から独立し、前身である「山下清三郎商店」を大阪市で立ち上げました。当時から「お客様に最も愛される最良の商品を提供すること」を経営方針に掲げ、ものづくりに向き合ってきました。その後、1945年(昭和20年)大阪空襲により工場が全焼してしまったことから、心機一転、自身の故郷である現在の地で香辛料の製造販売を再開。当時は、唐辛子を挽いたものを販売することからスタートしたそうです。そして、1961年(昭和36年)「株式会社山清」へと社名変更し、多くのお客様に愛され支えられながら、現在へと歩みを積み重ねてきました。



讃岐が誇る唐辛子「香川本鷹」を未来へつなぐ

みなさん「香川本鷹」という唐辛子をご存知でしょうか?恥ずかしながら、私は栗林庵で働き始めてから初めて知りました。そのはじまりから現在に至るまでのお話を、部長の浪越さんに教えていただきました。

はじまりは約400年前の豊臣秀吉の時代にさかのぼります。丸亀沖の塩飽諸島(しわくしょとう)を中心に活躍した塩飽水軍が、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に出陣しその功績の褒美として拝領したと言い伝えられています。かつての讃岐の国では、香川本鷹の栽培が盛んに行われ、一大産地となっていました。その後、安価な外国産や他品種に押され、一時はほとんど生産が途絶え絶滅し掛かっていたそうです。

香川県西讃農業改良普及センターの糸川氏が、当時わずかに栽培を続けていた農家から種を譲ってもらい試験栽培を開始。2006年には県や市などとともに復活プロジェクトを立ち上げました。山清では、このプロジェクトの中心人物だった糸川氏から種を一握り分けていただき、自社農園と契約農家で、無農薬・無化学肥料での栽培を毎年続けています。



取材当日は(9月上旬)あいにくの雨模様でしたが、会社敷地内の畑にご案内いただきました。香川本鷹の鮮やかでとても濃い赤が印象的で、一般的な唐辛子よりも大きな実が上向きに成長するのが特徴だそうです。実際に私達も数本収穫させていただき、貴重な獲れたてを味わうことができました。空に向かって伸びた実の先は瑞々しく辛味が少ないので食べやすいですが、枝についた根本のほうは辛味がとても強く、本鷹ならではの旨味のある辛さをしっかりと感じられます。

香川本鷹の栽培はとても難しいそうで、風に弱いため一本一本に支柱を立てなければいけない事、デリケートな水分調整が必要である事、病害虫も付きやすい為毎日のチェックが欠かせない事などの栽培過程の管理はもちろんですが、収穫時にはなんと一つ一つ手摘みしているとのこと!それほどの手間ひまと愛情を掛けて育てていることに、本当に頭の下がる思いです。

こうして収穫した香川本鷹を「より多くの方に味わっていただきたい」と試行錯誤を重ね、ようやく製品として販売を始めたのはここ14年余りのことだそうです。販売に至るまでの様々な想いとこだわりが詰まったこの味を、ぜひ一度手に取って味わっていただきたいと思います。

ピリ辛のあとは、心もほぐれる甘味へ。そこからの、甘辛MIX!!!

ご存知の方も多いと思いますが、香川県のお正月といえば「あん餅雑煮」です。白味噌のお味噌汁にあんこの入った丸い餅を入れた郷土料理です。そのあんこの製造に重要なのが、水です。山清ではあんこを炊く時に使う水は、自社の井戸で湧き続けている豊富な水を活用しています。もちろん水質検査を実施し、厳しい基準をクリアした水(軟水)を使ってこだわりの製法で炊き上げています。その後、あんこを使う和菓子からつながって、きな粉やだんご粉といった穀粉も製造するようになり、香川の台所で長年愛されてきました。

辛味と甘味、全く異なる魅力の商品を作ってきた山清ですが、今回、取材日に合わせて生産部部長の石川さんが驚きの一品を作ってくださっていました。「唐辛子ジャム」です!ジャム自体の風味をそのままを味わってほしいとのことで、試食させていただきました。貴重なお味見です♪最初口の中に甘味がふわっと広がりホッとしたところに、後から唐辛子のピリッとした刺激がやってきました。香川本鷹特有の旨みのある辛味が余韻として残る印象的なジャムでした。あるレストランのシェフによれば「バニラアイスとの相性が絶品!」との高評価をいただいているそうです。他にもバケットやお肉料理に合わせてみるのもオススメです。こちらのジャムは受注生産品とのことですので、お求めの際は山清までお問合せください。


山清の社員オススメ! いちおしアレンジレシピ♪

品質保証室部長の黒川さんに、いちおしレシピをいくつか教えていただきました。

まずは、あんこにクリームチーズを混ぜ、そこに粗挽き胡椒を少々振りかけて混ぜたスプレッド。それをクラッカーなどに塗って召し上がってください。絶妙な甘じょっぱさがたまらない、おやつにもお酒のおつまみにもぴったりなオシャレな一品の出来上がりです。

次に教えていただいたのは、野菜のきな粉和えです。胡麻和えの胡麻をきな粉に変えるだけの簡単アレンジで、香ばしさが広がる美味しい料理に早変わりです。胡麻とは違った風味をぜひお楽しみください。

そして、最もお手軽なアレンジ。いつものお味噌汁にきな粉をひとさじ加えるだけでコクが増しておいしいお味噌汁にアップグレード。これなら今日すぐにでも出来る一工夫ですね。早速チャレンジしてみたいと思います!買ってきてもついつい余らせがちなので、こんなふうに毎日の食卓に活用できるとは驚きです。


とことん真面目、でも変化を楽しむしなやかさも。目が離せない山清の魅力をぜひ。

創立以来受け継がれてきた「お客様に最も愛される最良の商品」を真面目に誠実に作り続ける姿。そこに、なんとなく”老舗の頑固オヤジ感”がイメージとしてありました。しかし、若者が思わず手を伸ばしたくなるセンスの光るパッケージづくりや、どの世代にも安心して選んでもらえるよう生産者の顔が見えるチラシを添えるなど、時代をキャッチし新しい風を自然と取り入れていく姿勢には、しなやかな柔らかさを感じました。甘×辛、頑固×柔軟、このギャップが山清の魅力であり強みなのではないでしょうか。

取材を通してとても印象的だったのは、社員の皆様が商品を愛し、何よりも楽しんでものづくりに向き合っておられる姿と、信頼し合っているからこその温かさです。私の書く拙い文章でうまく伝わるか分かりませんが、商品を『作る』というよりも、なんだか「おばあちゃんが手間ひまと愛情を込めて『こしらえて』くれたおはぎ」の様な、そんな温もりと安らぎのある雰囲気を感じるところでした。

山清の商品は、日本各地の多くのスーパーや百貨店で取り扱われています。既にみなさんのお近くのお店で、山清の商品を手にされている方も多いのではないかと思います。山清の事務所でも、商品を販売しています。そして、敷地内には、素材にこだわったランチや小豆あんメニュー等を提供する「山清 古民家Cafe」(予約制)もございます。お越しいただく皆様にゆっくりと過ごしていただくため、カフェは事前にご予約いただきますようお願いします。お近くの方はもちろん、遠方にお住まいの方も、少し足を伸ばして山清の味に出会いに行きませんか。



今日をきっかけに山清の魅力に出会った方、すでにファンの方、すべての皆さんにこのこだわりの美味しさが届き、日々の食卓が少し豊かになる――その架け橋になれたら、私達にとってこれほど嬉しい事はありません。当オンラインショップでも、いくつかの商品をお取り扱いさせていただいておりますので、お時間がありましたらちょっと覗いてくださるととても嬉しいです♪お待ちいたしております。